一人で大丈夫? 女性が引っ越しを行う時の注意点

概要

夫の勤務先の都合で、現在の自宅から約20キロメートル離れた隣の市へ引っ越すことになった家族の事例です。夫婦と生後3ヵ月の子の三人暮らしで、夫は平日の仕事が忙しいので、引っ越し作業のすべてを専業主婦である妻に任せることにしました。妻は今までに引っ越しの手続きをしたことがなかったのですが、快諾して一人で行うことにしました。

失敗事例

まず、CMで馴染みのあるA社に電話連絡をして見積もりの依頼したところ、家を一度訪問してもらうことになりました。これは引っ越し作業の流れの説明と、荷物のチェックをして見積もりを出すためです。
A社からやって来た営業マンはベテランの風格でした。A社に絶対的な自信とプライドを持ち、「お客様の大事な家具や家を傷つけることはありません。引っ越しで後悔をしたくなければ、我社を是非利用して下さい」と、パンフレットを見せながら説明に入ります。そこには、綺麗に梱包された家具や、家の柱や階段、廊下にもクッションを敷き、傷がつかない工夫がしてある写真が載っていました。妻は、なかなか良さそうな業者だなと素直に感じました。
その後、荷物のチェックに入ります。営業マンは大きな家具や電化製品が何点あるかを確認した後、クローゼットをどんどん開けていきました。妻はそこまで詳しく見ていかれるとは思っていなかったので、少し戸惑います。見られたくないものを開けられたらどうしよう、と不安もよぎりました。でも、それを口にすることはできません。
家中をくまなく見た後、営業マンに「いくらくらいの予算でお考えですか?」と聞かれますが、そこも曖昧でした。数社の見積もりを出してもらい、比較して安い業者を選択しようと思っていたのです。「おいくらになりそうですか?」と聞き返し、見積もりを出してもらいます。
三人暮らしですが、洋服ダンスやベッドなどの大型の家具はありません。それほど荷物の量も多くはなく、9万円ほどでした。
妻は見積もり額を聞いても、相場がどれくらいなのかはわかりません。他社と比べたうえで後日連絡をしようと計画していましたが、営業マンは簡単に引き下がりません。「我が社は皆がプロ意識を持って仕事をしています。他の業者だと確かにもう少し安い見積もりでしょう。でも後悔することもあると思いますよ」と強気です。
引っ越しまであまり時間もありません。確かな技術で引っ越しをしてもらえそうだと確信したこと、そして強気な男性営業マンに遠慮して、結局他社の見積もりをとることもやめてA社に即決しました。まだ小さな子もいるので、「早くに良い業者が決まって良かった」と納得し、相場もわからないまま引っ越し業者を決めてしましました。

正しい対応

何度も引っ越しをした経験を持ち、既に気に入っている業者がある場合は別ですが、そうでない場合は数社の見積もりをとることから始めたほうが良いでしょう。引っ越しは急に決まることも多く、短い期間の中での作業は大変です。できれば余計な作業は省きたいという気持ちもわかります。でも、引っ越し料金は数万円は安くすることも可能です。A社の営業マンも最初に「予算はどれくらいですか?」と尋ねていますが、ここで顧客が安い金額を提示してきたら、ある程度はそれに合わせようと努力して交渉してきます。妻は知識もなく応対したために、言われるがままの金額で値切ることもなく、決定してしまいました。営業マンにとっては大変簡単でありがたい顧客となりました。あらかじめ相場を勉強しておくと良いですね。

解説

他社と比較する際、アピールポイントを比べてみるのも一つです。例えばこのA社は丁寧な梱包に力を入れているようでしたが、他の業者でも同じ作業方法で引っ越しを行うところは山とあります。このA社にはない、より良いサービスを行っている業者も沢山あるのです。例えば、無料で燻蒸サービスを行ってくれるだとか、食器専用、衣類専用の段ボールがあるなど。このA社には、そのようなサービスはありませんでした。
夫が多忙なので妻一人で引っ越しを対応するということはよくあります。単身女性が引っ越しを行う際にも言えますが、女性一人での引っ越しには不安もついてきます。仕事とはいえ、知らない男性営業マンが家に上がるわけです。警戒心を抱く場合もあるでしょう。クローゼットの中を見られるのに、抵抗も感じます。夫が不在の場合は、自分の親や友人など、他の人に一緒に立ち会ってもらうのも方法です。できれば男性に付き添ってもらい、トラブル時に強く言ってもらえるようだとベストです。どうしても女性一人だとなめられてしまい、高い金額で強引に交渉してくる場合もあります。
また、女性スタッフのいる引っ越しを依頼することもできます。不安がある場合は、そこを第一の条件として探してみるのも一つです。
ネットで一括見積もりを依頼することもできますが、あまり多くの業者からとるのも考えものです。何社からもしつこい勧誘の連絡がくると後々面倒です。ある程度は最初から業者を絞り込みましょう。引っ越し経験のある人から生の情報を仕入れておくと、具体的に目安がついてきますよ。引っ越しはそれなりの費用がかかるものですから、冷静に判断して失敗のないようにしましょう。

転ばぬ先の杖!

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