要注意!電話取次ぎ時のビジネスマナー

初めて企業に就職したばかりの新入社員にとって、電話での応対はどうしても緊張してしまうものです。緊張のあまり思わず発してしまった言葉が、相手にとって失礼な表現になってしまっていることもあります。今回は実際にあった失敗例を参考にしながら、どのような部分に気を付けなければならないのか、しっかりと見ていきましょう。

☆実際にあった電話での失敗例
入社直後の電話での応対のほとんどは、担当の先輩社員への取次ぎです。しかし、その取り次ぐべき担当者が外出してしまっていた場合、そのことを先方に伝えなければなりません。その際、「○○は席を外しております。」と伝えてしまうと、思わぬ誤解を招くことがあります。「席を外している」というこの表現は、ほとんどの場合休憩や社内の打ち合わせなどで一時的に電話の取次ぎができないときに使われる表現です。そのためそれを聞いた相手方の担当者は、「きっとすぐに折り返してもらえるだろう」と考えてしまうでしょう。しかしそれが出張や休暇などで丸一日戻らない用事であった場合、当然すぐに電話を掛け直すことはできません。結果的に予定が狂ってしまうことにもなりますから、緊急性の高い要件だった場合にはクレームにも繋がる可能性もあります。

☆今回の失敗のポイント
この事例の場合「席を外しております」という表現自体は日常的に使用されるものですから、ビジネスマナー的には大きな間違いではありません。しかし相手の受け取り方を意識せずに「不在」を伝えてしまったがために、あらぬ誤解を生んでしまうことになってしまったのです。

☆正しい対応を行うためには
まずは取り次ぐべき相手が不在であることが判明した段階で、その人の所在を確認しましょう。周辺の先輩社員に尋ねるか、出退勤を管理するタイムカードなどがあれば、それを確認してみても良いでしょう。帰社の時間をしっかりと確認した上で、電話をくれた方に不在の理由と帰社の予定を伝えてください。目安となる時間さえわかれば、折り返しを待つべきなのかメール等で要件を伝えるべきなのか、相手も判断することができるようになります。

☆電話対応を行う際には
電話対応を行う際に忘れてはいけないのは、電話を掛けてくれている相手にも予定があるということです。誤解を与えてしまえば相手に不利益を与えることもあり、場合によっては企業間でのトラブルにも繋がりかねません。相手にどう伝わるか、どのように対応するべきなのかを確認し、円滑な業務の遂行が果たせるように心掛けていきましょう。

転ばぬ先の杖!

関連記事

紙書籍

  1. 「〈2訂版〉税理士が見つけた!(本当は怖い)相続の失敗事例64」は2015年に刊行された書籍の増補改…
  2. 空き家は846万戸、総住宅数に占める空き家の割合は13.6%と過去最高を記録し、人口減少であるにもか…
  3. 「税理士が見つけた!(本当は怖い)建設業経理の失敗事例55」は「失敗から学ぶ実務講座シリーズ」の10…
ページ上部へ戻る