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披露宴の余興を友人に頼んだみたものの
概要
結婚式を控えた新郎のKさんは、かねてからの友人であるLさんとMさんに余興をお願いすることにしました。
しかし、彼らにまかせっきりにしたことから、披露宴では失敗してしまいました。
失敗事例
Kさんは以前いとこの披露宴の余興で、新郎新婦や出席者が一堂に笑ったり感動したりしている様子を印象深く覚えていました。
今回、Kさんは自分が結婚式を挙げることになりましたが、盛り上がる式にしたいとの思いから、学生時代からの大親友であるLさんとMさんに余興をお願いしました。
自分のことをよく知っているLさんとMさんならば任せておいて平気だろうし、変に口出しをしてつまらなくなってしまうのも避けたかったので、基本的には事前に余興の内容を確認はせず、式当日までどういった余興になるのか楽しみにしながら過ごしました。
当日、LさんとMさんはKさんの学生時代の話やKさんと新婦との馴れ初めを漫才のようにおもしろおかしくまくしたてました。Kさんは自分のことをながら面白く聞いていたのですが、周りを見渡すと新婦の顔はひきつり、親族の出席者はどうもしらけている様子でした。
新婦によると、内輪にしかわからないモノマネや下品なギャグを盛り込みすぎてて、結婚式場の空気が冷えてしまってしたようです。
KさんとMさんはすっかり落ち込んでしまうし、出席者に対してはKさんや新婦からフォローに回らなければならず、散々な失敗となってしまいました。普段、LさんとMさんはお調子者でみんなを笑顔にしてくれる存在でしたが、大勢の見知らぬ人たちを相手に舞い上がってしまい、頭がパニックになってしまったようです。
正しい対応
今回の事例の失敗の原因は、LさんとMさんのふたりだけにあるわけではありません。まかせっきりにしてしまったKさんや新婦にも要因があります。もし、「どんなことをやるの?」とひとこと聞いていたなら、「こういうネタがいいんじゃない?」と提案できたかもしれません。あるいは、少しは会場の空気を良くできていたのではないでしょうか。余興を担当してくれる人たちはプロの芸人ではありませんし、初めて会する出席者の雰囲気もわかりません。完全に内容をお任せするのではなく、新郎新婦も一緒に構成を考えていくべきでした。
解説
すべての出席者に幸せな気持ちになってもらうのが理想の結婚式といえます。そのためには、ひとりでも不愉快になる可能性があるようなスピーチや余興は防ぎたいところです。特に新郎新婦と同年代の友人が余興をする場合には、出席者には親族など年齢層の幅が広いことを念頭におくべきです。結婚式に慣れている中高年の人たちならともかく、若い友人に前に立ってもらうお願いをするときは、「あまり羽目を外しすぎないでね」と、一言添えておくこともおすすめします。若いゲストほど自分のことを客観視できずに、身内と一緒にいるときの雰囲気を公の場に持ち込んでしまいがちです。新郎新婦のほうから、スピーチや余興の方向性を導いてあげるのも、気遣いのひとつでしょう。
また、どんなに気持ちが盛り上がっていても、結婚式は本来、新郎新婦が人生の門出を祝ってもらう神聖な儀式です。そのことを自覚しなければ、空気を読まない発言をしてしまったり、普通の飲み会のように騒々しく振舞ってしまったりする人が出てきてもおかしくはありません。自分たちがゲストとしてと呼ばれるときにも、礼節を忘れない振る舞いを心がけたいところです。かりに余興を頼まれたとしても、一部の人だけが面白おかしく感じる内容にするのではなく、誰もが楽しめる歌や楽器演奏、手品などの、おだやかな演目が無難だといえるでしょう。