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玄関を考えていなかった!リフォームの失敗事例
☆車椅子が通れなかった玄関扉の失敗
高齢の母親が入院し、退院後は車椅子が必要になりました。リハビリを兼ねたデイサービスを利用することになったため、介護に向けて、車椅子でも通りやすいように玄関を中心にリフォームしました。玄関は数段の階段を上がる造りになっていますが、幸い扉前のスペースが十分にあったため、階段脇にスロープを設けました。元々付いている玄関扉が内向きに開くものだったので、スロープを上ってそのまま開ければ十分車椅子でも入れることを想定していました。しかし、実際に使ってみると玄関扉が十分に開かず、車椅子が入りません。
☆玄関の奥行きとの関係
スロープを上がるところまでは問題ありませんでしたが、問題は玄関扉の開く向きと下駄箱の配置です。普段は家族が出入りする程度なので玄関を全開させて使うようなことも無く、玄関の内側にある下駄箱の位置が完全に邪魔になっていることに気づきませんでした。下駄箱は作り付けのもので、工事して外してもらわなければ素人では動かせません。車椅子が意外と幅を取ることも初めて分かりました。スロープのことしか頭になかったことと、実際に必要な幅と動線を考えていなかったのが失敗の原因です。
☆扉のタイプを変える
玄関の外側と内側のそれぞれのスペースを考えて、玄関扉を外向きのものに交換することにしました。元々あった玄関は、数十センチ程は明かり取り用のはめ殺し窓になっていたので、そこを活用して親子扉にしました。親子扉の使用は業者のアドバイスによるものでしたが、こうすることで通常の玄関より余裕を持って開くことができるため、大きな家具などの搬入も便利になりました。もちろん、車椅子もすいすい通れます。デイサービスの利用には、送迎バスを玄関前につけてもらえれば簡単に出入りができ、楽なものになりました。
☆用途に適したものを!
玄関に限らず出入口に関するリフォームは、幅や開ける向きなどを考えて作らないと搬入できないものが出てきたり使いにくくなったりします。実際に使うものの幅を調べて、工事をする前に必要な奥行きや向きを考えて作る必要があります。素人判断ではなく、始めから業者にすべて依頼して何が必要なのかを相談し、実寸を測って計画を練ってもらいましょう。また、介護に関するリフォームは補助金が出るので活用すると費用も抑えられます。今回の場合はスロープと手すりに関しては補助金を利用しています。玄関扉は自費にしましたが、補助金で浮いた分をほかの費用に廻せばさらに便利にすることは可能です。