引っ越しトラブルは準備不足が原因? 正しい対処で切り抜けよう!

概要

アパートに長く住んでいた会社員のAさんは仕事の都合で別の街にある支店に異動することが決まり、居住地も異動先の支店がある街に変更する必要がありました。Aさんは一人暮らしだったので、家財道具や衣類の数が少なく自分で引っ越し作業を行うことを考えていました。しかし、専門業者に依頼することで手間を省くことができると考え直し、複数の業者を比較して最適な業者を選ぼうと考えました。そのため、ネット上にある引っ越し業者の比較サイトから業者の見積もりを依頼しましたが、その際に安易に個人情報を入力してしまったのが後の大きな失敗を引き起こしてしまいました。

失敗事例

比較サイトを経由して業者に見積もりを依頼したAさんは、その数日後から複数の業者から引っ越し作業のセールスの電話に悩まされるようになりました。比較サイトでの業者の見積もりは無料で利用することができましたが、利用の際に個人情報を入力する必要がありました。Aさんは無料であることと、業者の見積額を比較するだけと安易に考えていたために名前や電話番号などを入力してしまい、その結果、昼夜を問わない執拗な営業コールに見舞われてしまいました。しかしAさんは常に持ち歩く携帯電話の番号を登録していたため、仕事中にも関わらず頻繁に電話がかかってくるようになりました。しつこい勧誘を断ろうとすると脅迫じみた口調で契約を迫られることもあったため、AさんはついにB業者に引っ越し作業を依頼してしまいました。特定の業者に作業を依頼したことにより勧誘電話がかかってくることは無くなりましたが、その代わりにB業者からの執拗な打ち合わせの電話がかかってくるようになってしまいました。
B業者は引っ越し作業を遅滞なく行うために必要な準備であると説明したうえで、何度も打ちあわせをするよう繰り返し電話をかけてきました。しかしB業者の営業所はAさんが住んでいる地域からは数十キロも離れた立地にあったため、Aさんは少ない自由時間を打ち合わせのための移動に費やすことになりました。打ち合わせの内容も作業員の人数や使用する車両の選択など、引越作業のプランの確認に留まる内容だったので最終的には作業のすべてをB業者に一任することで同意しました。その同意によってAさんはさらに大きな失敗を被ることになりました。
実際に引っ越しを行う際、B業者から寄越された作業員はAさんがあらかじめ梱包しておいた荷物をすべて開封し、改めてB業者の社名が入ったダンボール箱に詰め替える作業を始めました。そのため、引っ越しに要した時間が大幅に長くなってしまい、すべての荷物を新居に移動させるまでにまる一日を費やしてしまいました。荷物を持ち運ぶ作業も非常に乱雑で、壁や床にぶつけるだけではなく、車両に放り投げる行為を繰り返していました。作業員の態度も悪く、Aさんの荷物を足蹴にしたり煙草の火を押し付ける行為も複数回繰り返していました。作業中の養生も行わず、壁や床に無数の傷や汚れがこびり付いてしまいました。荷物はいくつも破損していたのでAさんはB業者に抗議しましたが、引っ越し作業の同意書を盾に一切の非を認めず、逆に作業内容に言い掛かりをつけるクレーマー扱いされてしまいました。

正しい対応・解説

Aさんのミスは引っ越し業者の比較サイトを利用する際に安易に個人情報を登録したことでした。比較サイトの中には特定の業者に向けて不特定多数の個人情報を売り渡す目的で運営されているサイトもあります。そのため、複数の業者を比較する際は注意が必要です。また、業者からの勧誘に対しては毅然とした態度で臨み、その場の状況に流されて契約を結ばないように細心の注意を払うことが重要です。引っ越し作業については業者の比較を行う前に引っ越しの経験者に相談することがトラブル回避の心得です。自身が所有している荷物の総量を確認したうえで、運搬方法や業者に依頼した際の出費などを冷静に考えることが大切です。業者に引っ越しを依頼した後も、作業の一部始終を見届ける意思で現場に立ち会うことがトラブルを避けるための工夫です。悪質な業者によっては依頼者の目が届かないところで荷物の破損や盗難などのトラブルを引き起こすことがあるので、近親者や友人などに協力を仰いで複数人で立ち会うように心がけます。作業中の荷物の破損や紛失については、貴重品は自分で常に持ち歩くことがトラブル回避の条件です。また、家電製品や割れやすい陶器なども分けておくのが作業をスムーズに進める工夫になります。単身者向けの引っ越しプランは業者によって内容が異なりますが、支出を低く抑えることができる一方で作業に用いる器具や車両、包装材の制限が設けられていることがあります。そのため、作業プランの内容をよく確認したうえで判断します。特に荷物の量や移動距離は作業費に大きな影響をもたらすので、必ず自身の要望を業者に伝えて打ち合わせを行います。打ち合わせの際に話を遮ったり、特定の作業プランを押し付けようとする業者は作業が粗雑でトラブルに発展する可能性が高いので避けます。

転ばぬ先の杖!

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