注文して大丈夫?外国人の友人との食事で気をつけたいこと

#友人が食べられなくて気まずい空気に!
職場で外国人の同僚と友人になりました。話も弾んだので仕事のあと居酒屋に誘って一緒に夕食を取ることにしました。日本人の友人と食事をするときと同じように、彼の意見を聞かずいくつか私の好みで勝手に注文しました。しかし、テーブルに出された多くの肉料理を前にしても友人の箸は進まず、酒も飲まないので私ばかり食べていました。しばらくすると彼は自身がイスラム教徒だということを私に打ち明けました。そこでようやく彼が食事しない理由が理解できましたが、私たちの間には気まずい空気が流れました。二人で食べることを想定して注文した料理だったので量が多く、私一人では食べきれずに残してしまいました。そのうえ彼が十分に空腹を満たすことができないまま店を出ることになり、せっかく親交を深めようと思った時間が台無しになってしまいました。

#料理との相性が悪かった!
確認を行わずに勝手に料理を注文してしまい、彼が食べられないと言い出しにくい状況を作ってしまったのが問題でした。また、食事した店が居酒屋だったので、飲みもの・食べものともに彼が口にできないものばかりでした。

#どうするのが正解だった?
外国人の方と食事に行くときには、事前に口にできない食べものはないか細かく確認しておきましょう。よく聞いたうえで、相手が食べられるものが多い店を慎重に選ぶ必要があります。

#イスラム教徒の食事には厳しい決まりがある!
イスラムの教えでは「ハラール」と「ハラーム」という言葉があります。「ハラール」には「許されている」という意味があり、「ハラーム」は「禁止されている」という意味を持っています。イスラム教徒は生活に関わることすべてでこれらの教えを守っていて、食事の際もハラールである食べものしか口にしないようにしています。神を強く信仰し、宗教を重んじるイスラム教徒にとって、教えに従った方法で食事をすることは非常に大切なのです。口にすることを許されないハラームであるものは、例えば豚肉やアルコール類です。また、豚以外の動物の肉であってもイスラム教の教えに従った殺され方をしていない動物は食べてはいけません。醤油や酢などアルコールが含まれた調味料や、ポークエキス・ラードなどが使用された料理も食べられないので一見大丈夫に見えても注意が必要です。反対にイスラム教徒が口にできるものは、健康に害のない植物、ハラールな方法で殺された鶏や牛の肉、水の中でしか生きられない生物などがあげられます。その他にも一言では説明できない多くの決まりがあるので都度確認が必要です。すべての料理の食材が安全であるか確認することはなかなか難しいかもしれません。近年、日本では各所でハラールである食材のみ使用するレストランが増えています。イスラム教徒の方との食事で困ったら、こういったハラール対応のレストランの利用を考えても良いでしょう。

転ばぬ先の杖!

関連記事

紙書籍

  1. 「〈2訂版〉税理士が見つけた!(本当は怖い)相続の失敗事例64」は2015年に刊行された書籍の増補改…
  2. 空き家は846万戸、総住宅数に占める空き家の割合は13.6%と過去最高を記録し、人口減少であるにもか…
  3. 「税理士が見つけた!(本当は怖い)建設業経理の失敗事例55」は「失敗から学ぶ実務講座シリーズ」の10…
ページ上部へ戻る