結婚式の定番、ブーケトス!

概要

ブーケトスという結婚式の定番イベントによって場の雰囲気が微妙になってしまった事例をお伝えします。

失敗事例

結婚式といえばブーケトス。Aさん夫妻は躊躇なくプランナーからの提案を受け入れ、多くの参加者が楽しんでもらえるであろうと考えてプログラムに組み込みました。
挙式や友人の挨拶、ウエディングケーキや両家の挨拶など終始なごやかな雰囲気で進行していきました。
そしてブーケトス。司会者の「独身女性の皆様、前の方にお集まりください」というアナウンスで催しが始まりました。
A夫妻の姉妹や従妹、友人など10代20代がメインではありましたが、中には中高年の方もちらほらいました。
A妻はブーケトスに参加してもらった中高年の女性の方々に対して、未婚であることを他の参加者にも知らしめることとなってしまい、気まずい思いをさせて申し訳なく感じました。
そしてブーケを受け取ったのは50代の女性で、場の雰囲気を読んで気を遣っていただいたのかおどけるように笑いながら席に持ち帰ってもらいました。他の参加者の方々は苦笑いを浮かべる展開となり、会場の雰囲気が微妙になってしまいました。
中高年でブーケトスに参加していただいた方々、ブーケを受け取った方たちが気分を害してしまったのではないかという考えがA妻の頭に残ってしまい、最高の晴れ舞台に水を差してしまいました。

正しい対応

結婚式の参加者は主催者側が招待しているため、新郎新婦やその両親はあらかじめ属性を認識しているはずです。
今回の事例では、あらかじめ中高年の独身女性が式に参加していることを踏まえた上で、ブーケトスをすることが必要でした。
例えば、プランナーや司会者と相談の上、「独身女性」に参加を促すのではなく、「女性全員」に参加してもらうなど、ホストとして嫌な感情を持つ人がいなくなるよう準備が必要でした。

解説

冠婚葬祭においては、伝統としていにしえより続く慣習、しきたりが多々あります。しかし、慣習やしきたりとなった由来が忘却され、形だけが残っているということも間々あります。そして、結婚式は、慣習やしきたりを守ることが目的なのではなく、親戚や友人に新郎新婦が気持ちよく門出を祝ってもらうための催しです。
今回のブーケトスのように、現代の感覚と齟齬をきたしてしまうような場合もありますので、臨機応変にアレンジを加えるといいでしょう。
新婦がドレスとハイヒールでブーケを投げるのは大変であること、受け取る側も必死でブーケを取るのは恥ずかしいこと、上手く投げれずにブーケが床に落ちてしまうことやブーケが壊れてしまうことなどから、ブーケトスの代わりにブーケプルズが行われることもよくあります。

転ばぬ先の杖!

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